本などで出会った小話24「三つの言葉(上)」

『三つの言葉(上)』

 

グリム童話に「三つの言葉」があります。

伯爵はできの悪い息子を

どうにかしようと、

名高い先生方に学びに行かせました。

それらの学びで息子が得てきたものは、

犬、鳥、蛙と話せる言葉でした。

伯爵は、

動物の言葉しか覚えてこなかった事に対して

腹を立ててしまい、

家から息子を追い出してしまいました。

家を出された息子は、

その言葉の使って問題を解決したりしました。

また、聖職(立派な職業)に任命されるまでにもなりました。

 

この物語の父親は、

息子に対して自分と同じように

勉強して沢山の知識を得て

立派になって欲しいと

思っていたのかもしれません。

また、

自分とは違う世界に住む人を否定している

とも言えると思います。

更に、

自分と同じように立派にならなければ

価値が無いと思っていたのかもしれません。

だから、

自分の様な知識を持たない息子を

息子として相応しくないと考え

家から出したのでしょう。

 

 

ところで、

人の価値って一体何でしょうか。

 

 (上)は、ここまでです。

(中)へ続きます。

yui